2017年、はじめて台湾から日本にやってきて、はっぴいえんどの「風街ろまん」を買った夏の終わりを描いたコミックzine
「緑の歌。」から4年。
不思議な運命に引き寄せられるように、そのzineは松本隆さんの手に渡り、作品の中で偶然手にしたCDの細野晴臣さんとの出会いをひきよせ、再編された物語はコミックビームの連載に....
音楽を通した数々の出会いを台北や東京の実在する街や店を舞台に紡いでゆく、切なく温かい愛情の物語となりました。憧れが、恋や愛情、友情、尊敬へと形を変え、人と結びつき作品へと主人公・緑の世界を広げてゆきます....
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“好き”の気持ちに、国境はない。
はっぴいえんど『風をあつめて』。
村上春樹『海辺のカフカ』『ノルウェイの森』。
岩井俊二『リリイ・シュシュのすべて』。
ゆらゆら帝国『バンドをやってる友達』。
台湾・台北で暮らす少女・緑(リュ)は、
日本の文化を通じて新しい世界と出逢う。
見たことのない景色。初めての感情。
そして不思議な少年と夢に。
まるで、風に吹かれるように。
これは音楽を愛し、
物語に救われたひとりの少女と、あなたの物語。
『猫を棄てる 父親について語るとき』(著・村上春樹)で、装・挿絵を担当した台湾在住の漫画家が贈る、初連載作品。
世界が私を待ってる。
初めての物語、初めての音、初めての夢が、
私と出逢う、その時を。
「聴こえてきたのは『風をあつめて』のメロディだったーー」
《ねえ「細野」さん、ぼくらの歌が異国の少女の「イヤフォン」を通して、繊細な「孤独」を抱きしめたら。それって「素敵」だよね?》
ーー松本隆(作詞家)
もくじ
第1話:風をあつめて
第2話:海辺のカフカ
第3話:人工衛星
第4話:I Saw You, A Little Bit
第5話:恋は桃色
第6話:Her November Diary
装幀も著者自身によるものです。
B6判266pages