仏・米・露の翻訳文学や物故作家に纏わる創作、エッセイ、写真、ドローイングを収録し、評判を呼んだアンソロジー
『イリュミナシオン』の姉妹誌。
タイトルの『FEU』は、火、明かり、そして砲火を意味するフランス語から。
活動ジャンルも出自も年代も異なるさまざまな表現者たちが、本誌よりもさらに実験的な言語表現や独自の写真表現を探る場として立ち上げ、装丁もスリムでデザイン性の高いものにしたそうです。
前作で好評だったアレクサンドル・ヴヴェヂェンスキィやアントナン・アルトー「イヴリーの手帖」抄訳に加え、アルトーも評価したジャン=ピエール・デュプレーの詩や戯曲、ルー・リードに影響を与えたデルモア・シュワルツの詩、プラハ・アヴァンギャルドの作家パウル・レッピンの短編小説など、よりマイナーな海外文学作品を収録。
【目次】
僕はこの惑星にアレルギーがある | ジャン=ピエール・デュプレー 宮脇諒[抄訳]
濱岡美咲
フラッシュバルブ 吉田棒一
金村修
小松浩子
久美のため息 中原昌也
名医の落とし子 矢田真麻
「坂」の詩学 三田洋
ユダヤ人街の幽霊 | パウル・レッピン 川本奈七星[訳]
デルモア・シュワルツ 詩二篇+解題 五井健太郎[訳・文]
挽歌ほか | アレクサンドル・ヴヴェヂェンスキィ 東海晃久[訳]
啓蒙のパラドクス─埴谷雄高『死霊』における人工妊娠中絶と革命 石川義正
あるいは、わたしの回想 | ポール・ヴァレリー 栗原弓弦[訳]
アントナン・アルトー『イヴリーの手帖』との対峙 原智広[抄訳・文]
[装画]kahjooe
[装丁/本文デザイン]栗原弓弦
A5判変形 20.5cm x 11.5cm 184pages