著者メリィさんのサイトから引用すると

“若い頃はロックについて、音楽について、考え続けた。寝ても覚めても、電車に乗っても、雨が降っても曇っても。
そして今、ロックは終わり、私も貴方の前から姿を消す前に、やはり書き残しておきたいのだ。何つってナ。”

　というわけで、ロックと同じ年で、70年代からキーボーディストとして活動するミュージシャンのライオン・メリィさんが、音楽初心者に向けて、今までずっと、そしてこれからも変わらずに好きなCD53枚を厳選、紹介しています。
レビューというよりは、メリィさんの作品に対する考えや思いが率直に綴られた一冊。
　特に、古典的なものを意識したわけではないけれど、結果的にビートルズ、ツェッペリン、ストーンズなど、
はずせない？面々の作品が選ばれることに。


　最終的には書いていて、
“この一枚がなぜ必要なのか、そしてこのリストを見渡すと、
なぜ音楽が必要なのか、なんて途方もないことまで思ってしまう”音楽そのものを考える深い内容に。

　レコードあるいはCDという形で音楽を聴いて育った世代のメリィさんから、
今日のネットでの鑑賞とは違う、音楽の聴き方の提案。
あるいは、ロックのご隠居？メリィさんからロック初心者への贈りもの。

メリィさんらしく、一部のジャケは別刷りのステッカーを貼ってカラーにしたり、
切り抜き模様をページに入れたりと、かわいく楽しいつくりに。
特別寄稿：一色進、西村哲也、福岡史朗、川口義之、鈴木博文

B6判 130pages