江戸川と荒川とに挟まれた、東京の北東に位置する葛飾区に育った著者が、
下町というありふれた言葉では括りきれない景色や、
住民たちにとっては当たり前に見過ごしている風景は、
1コマ漫画のように情景+吹き出し入りにセリフとともに描いた作品集。
ありきたりな、しかし葛飾区民にとってはランドマーク的な陸橋や川岸の景色や京成線の駅などを背景に、
人々とその会話の断片がリアルに今回も描かれています。
2011年3月、雨で東京(特に北東部で)放射能事故の影響が現れた頃の、
いつもと変わらぬ景色と人々の不安を切り取ったようなシーンも。
それらすべて含めて葛飾な作品。
A5判36pages