たぶん日本一の口琴狂、直川礼緒さんがソロデビューしました。そもそも口琴とは、小さなフレームに弁がついた簡単なフォルムで、ビヨ〜〜〜ンという愉快な音を出す楽器ですが、粘菌類みたいな単純でいてつかみどころのない楽器に魅せられた直川礼緒は、日本口琴協会を立ち上げ、古今東西の口琴を調べたり、様々な演奏家に出会い、ますますその世界にはまってゆきます…。
　およそ楽器というものからイメージする様々な旋律を奏でる機能や理論があてはまらずに、ビヨ〜〜ンと響くばかりの口琴を模索するうちに、自らの口腔に反響させ自身も楽器の一部として響き合う、演奏する人によって音色が変り、人との違いを音やテクを極める＝自分を極めるというスタイルに気づき、どんどん道を突き進みます。
　高円寺の特殊音楽スペース、円盤ができた直後から、ここで定例会を行なうようになり、情報交換を行ない、やがて口琴演奏家、口琴に理解のある他楽器の演奏家を招いてライブを行なうようになり、口琴の可能性を引き出すことになりました。100回近い定例会を行ない、満を持して！　円盤プロデュースで、これまでのセッションしてきた中村明一（尺八）、サワン・ジョシ（シタール）、関根秀樹（振り回し楽器）各氏を招き、ソロCDが完成！

直川礼緒自身が口琴の出会いからリリースにいたるまでの口琴人生＆口琴の魅力を書き下ろしたブックレット（英語併記）つき。口琴の響きを表す同心円の表紙は、やはり口琴と同心円を描いた透明カバーからスライドさせて出すときに、楽しいグルーヴィーな視覚効果を生み出します!! デザインは創作折り紙などで知られるcochae。