UFOを中心に超常現象やオカルト愛好家たちの集まり"Spファイル友の会"が発行するUFOエッセイ集。
UFO研究冬の時代に、愛好家たちが情報発信と研究の場として創刊。UFO手帖2.0の増刷版で、若干の改訂あり。


カタチあれ。

「もの」には「カタチ」がある。UFO がこの世に誕生したのも、1947 年にケネス・アーノルドによって目撃された謎の飛行物体が空飛ぶ円盤（Flying Saucer)、つまり、コーヒーカップの受け皿のような、円くてひらべったいものだというカタチが与えられたからだ。
でも実際それは間違いだった。アーノルドは目撃した物体が ｢水面を切って飛ぶ受け皿のような…」と、その飛び方を表現したにすぎない。その言葉をまるでカタチを表すかのように ｢空飛ぶ円盤」と誤用されて新聞の見出しを飾り、かくして UFO は円盤となった。
そもそもが間違いなのだから、そこに収まるはずもなく、その後様々なカタチの UFO が空を賑わすようになった。ならば UFO にとってカタチとは何なのだろう？様々な UFO のカタチを見比べることによって、少しだけその解答に近ずいてみよう。
(特集「カタチ」から入るUFO ―より)

目次
■特集「カタチ」から入るUFO
円いUFO：秋月朗芳「ポール・ヴィラの円環」
三角UFO：秋月朗芳「三角の波」
四角いUFO：花田英次郎「冷蔵庫型UFO」
その他のUFO：馬場秀和「化石のカタチをしたUFO」、秋月朗芳「ブルーノ・ギバウディの奇妙なUFO」秋月朗芳

■ＵＦＯと音
邦楽とUFO（〜1987年）
J-POPとUFO（1988年〜）
コラム：新田五郎『宇宙人とあんみつ』
洋楽とUFO

■ＵＦＯと漫画　ものぐさ太郎α　第２回『 ドラえもんとUFO』
■この円盤がすごい！　花田英次郎　第2回 この円盤がすごい！1962年版 『リバリーノ事件』
■アダムスキーみたいな人たち　ものぐさ太郎α　第2回『ダニエル・フライ』
■ＵＦＯと文学　馬場秀和　第１回『UFOと短歌』
■ＵＦＯと小説　雅　第２回『美しい星』

■シリーズエッセイ
【古書探訪】中根ユウサク　第２回 李家正文『降る話』
【シリーズ 超常読本へのいざない】馬場秀和　第3回『核の誘惑――戦前日本の科学文化と「原子力ユートピア」の出現』
【乗り物とUFO】ものぐさ太郎α　第２回『幽霊飛行機の発達』
【死後の世界の世界】ペンパル募集　第２回『ブレインストーム』
【コラム】中根ユウサク＆ジュニア　緊急報告 ぼくはＵＦＯを見た！
【ブルーブックもつらいよ】雅　第２回『フーゼンのルッペルト』
【漫画】島村ゆに　第２回『UFO写真展の思い出』
【読書感想文】ボーダーランド　第２回 森 達也『オカルト 現れるモノ 隠れるモノ 見たいモノ』

■Oneshot Essays
星野勝之「キミもUFO探知機を作ってみよう！」
羽仁礼「アーノルド事件は日本でどう報じられたか>――日本UFO 研究史( 空飛ぶ円盤からUFO へ)」
有江富夫「新編・日本初期UFO図書総目録稿（1947-1975）」

A5判170pages