小説と翻訳と短歌を中心にした文学ムック「たべるのがおそい」。

わたしたちは誰もが重力というものに支配されています。
「たべるのがおそい」は、その重力を少し弱めてみたいと思っています。
読んでいるあいだ、少し動きやすく、歩きやすい、それがこの一風変わったタイトルの文学誌の目標です。ーー西崎憲


巻頭エッセイ○穂村弘「夢の中の町」

●特集　本がなければ生きていけない

日下三蔵「虚構こそ、わが人生」
佐藤弓生「Dead or alive?」
瀧井朝世「楽園」
米光一成「ただ本がない生活は想像のむこう側にも思い浮かばず」

●創作
今村夏子「あひる」
円城塔「バベル・タワー」
藤野可織「静かな夜」
西崎憲「日本のランチあるいは田舎の魔女」

●翻訳
ケリー・ルース　岸本佐知子・訳「再会」
イ・シンジョ　和田景子・訳「コーリング・ユー」

短歌
大森静佳「はばたく、まばたく」
堂園昌彦「桃カルピスと砂肝」
木下龍也「ひきのばされた時間の将棋」
服部真里子「ルカ」
平岡直子「東京に素直」

A5判176pages